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Author:大海 奏
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春、遠からじ

「晴明[はるあき]、手伝って」
 姉に呼ばれて、晴明が階下に下りると、雛壇が用意されていた。晴明は目を瞬く。そして、気がついた。
「今日は雨水[うすい]だっけ」
 姉が、そうよ、と頷く。
 雨水は二十四節気のひとつで、空から降るものが雪から雨に変わり、草木が芽生え始める頃とされている。そして、この日に雛人形の飾り付けをすると、良縁に恵まれると言われている。
「雛飾り作るの手伝ってね」
「うん。手袋、どこ?」
「はい」
「ありがと」
 姉から白の手袋を受け取り、人形の入った箱を開けた。入っていたのは、左大臣だった。慎重に取り出して、烏帽子などを身につけさせ、四段目に置く。姉の雛人形は七段飾りだ。毎年、飾りを手伝っているおかげで人形の配置は完璧に覚えた。
「晴明、これそっちに置いてくれる?」
「ん」
 姉と二人、てきぱきと飾り付けをしていく。
 1時間ほどで全ての飾り付けが終わった。全体を眺めていた姉が満足そうに頷く。
「これでよし、と。晴明、ありがとうね」
「どういたしまして」
 飾り方忘れてなくて良かったよ、と晴明は笑った。
 春がもう直ぐそこまで来ている。

〈了〉
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